アフリカの国別GDPランキングを使ってアフリカ経済を解説!
アフリカ大陸を自転車で旅してました、冨田隊長です。
アフリカを旅して思ったのが国によって全く違うという点です。
つまりアフリカと一言でまとめると非常に誤解を生んでしまう事実があると思いました。
その理由を今回はアフリカの経済の観点からGDP別に分析して地図にしてみました。
アフリカと一言で言えない理由!アフリカ大陸の大きさ
まず最初に一言!
物申したい!!!
それはアフリカという言葉の使い方!
本当に多くの人が勘違いしているのがアフリカを一括りにしてしまっている事です。
よく国を表現するときに「インドは〜」や「アメリカは〜」などでくくる場合はあると思うんですよ。
(インドやアメリカも大きくて多様なので一括りにはできないかもですが・・・)
それらは国なので一つで括っていいんですが「アフリカは〜」でくくるのは非常に間違いだと思います。
なぜならアフリカは大陸であって国ではないからです。
そしてその大陸が非常に大きいんです。
オーストラリア大陸とアフリカ大陸を比較!
では、試しにオーストラリアとアフリカを比較してみましょう。
オーストラリアは1つの大陸に1つの国ですが、面積を比較するとオーストラリア大陸はアフリカ大陸にほぼ4つ入る計算になります。
それくらいアフリカ大陸って大きいんですよ。
日本とアフリカ大陸を比べると80倍も違うんです。
それを1つでくくる方が難しいですよね?
それでアフリカを1つで括ってしまう概念があることで大きな誤解が生まれるわけですよ。
アフリカと言えば病気・貧困・戦争とかそういうネガティブなイメージが先行するでしょ。
これらは事実として存在する国はあります。
でも絶対に間違えていけないのがネガティブな情報だけがアフリカ大陸全部にあてはなるものではないって事実です。
だからアフリカを1つで括ることってとてつもなく間違えているんですね。
先ほどのイメージの中に貧困というワードが入ってますよね。
だからアフリカの国々は貧乏で飢饉に喘いでいるイメージ。
更に言えば経済力なんてないと思ってる人が大半だと思うんですよ。
実際、自分もアフリカへ行くまではそのイメージが本当か嘘か全くわかりませんでした。
でも実際に自転車でアフリカを旅してわかりました。
貧困はあるものの、飢饉で餓死する人が多いとは思えないくらい発展している国があるんですよ。
それで今回はアフリカを経済の観点から表現してみたいと思います。
アフリカ大陸を5つの地域に分別して比較する
経済の観点とか言ってもまずアフリカにどれくらい国があってどんな位置関係なのかわからないと話にならないですよね?(笑)
あまり知られてないのですがアフリカ大陸と周辺の島国を合わせると合計で54ヶ国もの国がある地域なんですね。
ユーラシア大陸をアジア(48ヶ国)とヨーロッパ(50ヶ国)に分別すると世界で最も多くの国々がある地域になるんですね。
それではこの54ヶ国の国々のGDPを調べて地図に埋め込んでみましょう。
DGPを参考にしたのはこちらのサイトです。
ランキングを見てもらえばわかりますが、GDPが1番高いナイジェリアと1番低いサントメ・プリンシペには大きな差があります。
余談ですが、1位のナイジェリアのGDPは日本の大阪府と兵庫県を足し合わせたGDPと同等の規模があります。
まぁまぁ多いでしょ。
ナイジェリアとサントメ・プリンシペは、面積や人口が全く違う国なので違って当然なのですがこんなに差があります。
もうこれだけでアフリカを1つの言葉でまとめることがいかに間違えているかわかりますよね。
さらにアフリカの経済を見てみると地域別に大きく発展度合いが違う点がわかりました。
通常、アフリカ大陸を地域に分別すると5つの地域に分けられます。
アフリカを地域別に表現したわかりやすい地図がWikipediaに掲載されていたので転用させてもらいました。
この表現によってさらに細かくなりました。
今回、経済の観点から分析してみるとこの5つの地域でかなり格差があることがわかりました。
アフリカの経済をDGPを元に表現!
それでは本題のGDPを地図に埋め込んで表現してみたいと思います。
国が多いのでまずはGDPが高い順番から10位まで。
(色付けはランキング上位順に濃ゆくしています。ランキング10位までは赤系)
まずはトップ10の国々ですが、アフリカ大陸の中でも有名な国々が多い印象です。
これらの国々の中ではモロッコとケニアにしか行ったことがありませんが、首都や大都市ではアフリカという感じがしないくらい発展してました。
ただこれらの国々は人口も多い国なので相対的にGDPが高い場合があるので必ずしも発展しているとは限りません。
タンザニアやエチオピアは一人当たりのGDPではそこまで高くないです。
次にランキング20位までの国々です。
(色付けはランキング上位順に濃ゆくしています。ランキング20位までは紫系)
20位までになるとあまり有名な国はありませんね。
ましてや観光で有名な国はヴィクトリアフォールがあるジンバブエとザンビアくらいかも知れません。
あとチュニジアも?
意外にも治安の悪いリビアやコンゴ民主がここでランクインしてます。
リビアは治安が悪いですが産油国なのでGDPは高い国の一つです。
コンゴ民主は面積も人口もアフリカの中では大きく、資源もある国なので治安が悪いですがGDPは高いです。
ただしコンゴ民主は一人当たりのGDPはかなり低いので実際は貧困国です。
次にランキング30位までの国々です。
(色付けはランキング上位順に濃ゆくしています。ランキング30位までは黄系)
30位までの国々はほとんど有名な国はありません。
有名な国と言えばフランス語留学ができるセネガルくらいかも知れません。
あと、映画で有名になったマダガスカルくらいかと。
ここでランクインしている赤道ギニアとガボンですが、これらの国々は面積・人口が少ないのでこのランクになってます。
でも産油国なので一人当たりのGDPは2位と4位でアフリカの中では裕福な国になります。
次にランキング40位までの国々です。
(色付けはランキング上位順に濃ゆくしています。ランキング40位までは緑系)
比較的面積の小さな国々が残っていた感じです。
また治安もよくない国ソマリアがここでランクインしてます。
一人当たりのGDPは統計が取れてないのかソマリアはありませんでした。(苦笑)
実質、内戦状態で国内もソマリランド、プントランド、ソマリアの三つ巴になっているソマリアはGDPも怪しいです。
このランキングで登場する国々ソマリア以外は比較的治安はいい方だと思います。
ただ資源があまりない国がランクインしている印象があります。
次にランキング最後まで行ってみましょう。
(色付けはランキング上位順に濃ゆくしています。ランキング54位までは青系)
GDP別で表示するとやはり最下位近くは小さな国ばかりが目立ちます。
この内、比較的面積が大きな国、中央アフリカと南スーダンは共に内戦状態の国で経済どころではない感じです。
ただ島国も多くこれらの国々は決して貧しい国ではないんですね。
事実、一人当たりのGDPで言えばセーシェルが実はアフリカで一番だったりします。
ビックリですよね。(笑)
内戦がない島国の方がアフリカの国は安定している印象があります。
アフリカのGDP戦国地図!
ここまで分析したGDP別地図を全て統合してみましょう。
色分けした地図を10位単位毎にまとめてます。
(赤系は1〜10位まで。紫系は11〜20位まで。黄系は21〜30位まで。緑系は31〜40位まで。青系は41〜54位まで。)
まとめた地図を見てみると北アフリカが最もGDPが高い地域になるのがわかりますね。
北アフリカはそのほかの地域と少し異なっていて、アラブ人が主に暮らす地域で中東と関係の強い地域なんですね。
だからアフリカの中でも北アフリカ地域は特別違いがある地域になります。
その他の地域を全体的に見ると、大陸の東側の国々が縦に並んでGDPが高いのがわかります。
そのまま南アフリカ共和国までGDPが高い国が繋がってます。
偶然なのか旧イギリス領だった国々の方がGDPが高い傾向にあります。
逆に西アフリカや中央部にGDPが低い国々が多いです。
偶然なのかこれらの国々は旧フランス領なんですね。
ただし西アフリカはその他の地域に比べて国の面積自体が小さい国々が多いので一概に貧困というわけではありません。
現にガーナやコートジボワールはGDPも一人当たりのGDPもやや高い方に分類されます。
しかしながら西アフリカのリベリア、シエラレオネ、ギニアビサウなど小さい国は貧困を極めている国もありますが。
面積が大きな国でGDPが低い国は中央部に多い印象です。
ソマリア、南スーダン、中央アフリカなどの内戦状態の地域はやはりGDPが低いです。
そして重要なことですが報道の多くはこれら内戦の国々ばかりです。
したがって日本人にはこれらの国々の印象が強く、アフリカ全体が貧困・内戦状態であると勘違いしてしまう原因になっているんですね。
まとめ
アフリカの地図を国別GDPを元に作成してみました。
やはり有名な国はGDPがそれなりに高いですが、マイナーな国はGDPが低い傾向にあります。
つまりエジプトや南アフリカなど有名な国は実際発展しているんですよ。
そして肝心のアフリカは一括りできないという事実はこのGDPの差をみてもらえばわかると思います。
本当にアフリカ大陸は広くて大きく多様です。
次は治安・病気の統計もとってみたいと思います。
そんじゃ、また。
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