西サハラを自転車で縦断してわかった西サハラの本当の治安!
ただいまアフリカのモーリタニアを自転車で旅しています、冨田隊長です。今回はアフリカのモロッコとモーリタニアの間にある世界的にも謎な地域となっている西サハラを実際に自転車で縦断した自分が経験したリアルな西サハラの治安について考察したいと思います。謎な地域というだけで治安が悪いと思うのは人間の心理だと思いますが、実際に自転車で縦断して感じたアフリカの西サハラの治安を書いてみます。
【西サハラの治安】西サハラは大きく分けて3つの地域に分別できる!
今回はモロッコとモーリタニアの間にある世界的にも謎な地域西サハラの治安について。
やっぱり謎な地域って危険ってイメージがどうしても出てくると思うんですよ。
だって、謎ですからね。(笑)
この心理が働くのは人間として当たり前だと思うんですが、やっぱり実際どうなのか気になるのが旅人の定め。
そこで今回モロッコとモーリタニアの間にある西サハラ地域を自転車で縦断した自分が感じた本当の西サハラの治安を紹介します。
西サハラを大きく分けると3種類の地域に分別できるなと思いました。
以下の3種類です。
西サハラを自転車で縦断して感じたのはこの3種類に区別できる地域です。
3番目に区別した地域は行った事がないのでわかりませんが、モロッコの軍隊が監視しているため一般の旅人は到達不可能だと思いますので、あまり気にしなくて良いと思います。
それでは旅行者に関係ある1と2の地域について実際に自転車で走った自分の経験から治安を分析してみたいと思います。
西サハラの安全地帯!都市部はモロッコの警察が24時間体制で警備!
まずは旅行者が最も簡単にアクセスできる都市部から。
と、言うか西サハラで行けるのはほぼこの都市部に限られます。
自分は自転車で縦断したので都市部以外の西サハラも走りました。
でもそこはご存知の通りサハラ砂漠。
ひたすら砂漠が広がるので、数分の滞在なら良いですが、それ以上の滞在は健康上よくないと思います。(笑)
西サハラで普通の観光客が行ける都市は3つです。
首都と呼ばれるラユーン!
モロッコ人に人気のリゾート地で有名なダフラ!
ラユーンとダフラの中間に位置するボジュドゥール!
のみです。
西サハラ広しと言えど、大半は砂漠なので都市部も限られているんですね。
ラユーンの情報は別の記事で書いてますので、こちらからどうぞ。
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リゾート地ダフラの情報も別の記事で書いてますので、こちらからどうぞ。
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ボジュドゥールは・・・個人的に好きな街でしたが、わざわざ行く必要は無いと思います。(笑)
たったの3つしかありません。
(厳密には小さな村みたいな集落がありますが、無用の地なので割愛します)
以上が、西サハラの都市部となります。
これらの地域の治安ですが、まず心配無用です。
なぜならモロッコの警察が24時間体制で警備しているからです。
逆に自転車で走ってる外国人の自分は何度も検問で止められました。
まぁ外国人が自転車乗ってたら止めますよね。(笑)
彼らも仕事でやってるし、それで治安が保たれているなら文句言えません。
でも本当に頻度が多かったなぁ。(笑)
しかしながら、モロッコの警察は本当に優しい人たちでした。
食べ物や水をくれたり、3回も自転車ヒッチハイクまでさせてくれました。
西サハラの都市部は優しいモロッコ人警察を信じて楽しみましょう!
西サハラ南部地域(ダフラ以南)を自転車で走る!
次に西サハラ南部地域(ダフラ以南)です。
おそらくですが、この地域に足を踏み入れる人はモーリタニアへ抜ける人だけだと思います。
と言うか、それ以外のご用の方に会ったことがありません。(笑)
この西サハラの南部(ダフラ以南)ですが、本当に人がいないんです。
ダフラからモーリタニアの国境まで400キロ近くあるんですけど、人がちゃんと住んでた場所って3箇所くらいしかありませんでした。
それもガソリンスタンドしか無く数軒の家があるような場所ばかり。
まぁ永遠に砂漠ってことです。(笑)
ただダフラ以北の砂漠と違う点があるのがダフラ以南地域。
西サハラ南部(ダフラ以南)は、いまだに未撤去の地雷が多く残っている地域だそうです。
「絶対に舗装された道以外に立ち入らないように!」
と、自転車で走ってる時に検問で止められた警察に忠告されました。
警察だけでなく、地元の漁師とも会話する機会があったんですが、全く同じことを言ってました。
つまり道の外は・・・超危険!
見た目は本当に綺麗な砂砂漠が広がってるんですが。
そこにはもしかしたら地雷が・・・
ってことでもちろん足を踏み入れたりしてません。(笑)
やっぱり危ないんやん!
って思うかも知れませんが、普通に道路を走れば全く問題ありません!
自分は自転車で走ったので、途中で止まったりできるんですけど、普通はバスやタクシーですっ飛ばす場所なので立ち寄ることは不可能です。
西サハラモロッコ領最後の街グエグラット(Guerguerat)まで砂漠の道が続きます。
グエグラットでモロッコを出国しモーリタニアまでの国境へ進むんですけど、ここからもまた特殊な空間が広がってました。
モロッコを出国してモーリタニアへ入国!西サハラの緩衝地帯!
西サハラ最後のイベント(?)がモロッコとモーリタニアの間にあるポリサリオ戦線の緩衝地帯です。
本当にわずかなんですが、ここは西サハラだよって空間があるんですよ。
多分3キロもない狭い区間ですが、モロッコでもモーリタニアでもない場所なんですね。
で、この特殊な空間なんですが、見える光景がこれまでと違ってて驚きました。
簡単に表現すると世界の終わり・・・のような光景。
これ、冗談じゃないですよ。(笑)
具体的に言えば地雷を踏んで被曝炎上したんじないかと思われる黒焦げの車がいくつも転がってるんです。
こんな感じで。
ヤバいでしょ。
まるで核戦争の果てに文明社会が滅びたような・・・
そんな光景でした。
また道の脇には石が並べられており、まるで結界の如しでした。
これ以上先には進むべからず!
と言わんばかりの結界石。
さらに自分はポリサリオ戦線ことサハラ・アラブ共和国の人たちと出会えたんです。
彼らは国籍があるんですが、その国籍は国際社会で多くの国に認められていない国籍なんです。
西サハラ問題の主役でもある彼らがポリサリオ戦線の緩衝地帯にいてビックリしました。
西サハラ問題の詳しくはこちらのページで参照ください。
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彼らはスペインの元植民地だったこともありスペイン語とアラビア語を話す人たちでした。
まさかポリサリオ戦線の人たちと会話ができると思ってもなかったので、握手して写真撮ってもらいましたよ。
彼らの指が4本だったのが非常に印象的でした。
返事はアラビア語ができないのでガッツポーズして答えました。
予想外の出来事があった西サハラ緩衝地帯でした。
そんな西サハラの緩衝地帯の治安はどうなのかと言うと、ほぼ問題ありません。
もちろん、不要な場所へ足を踏み入れれば地雷がある可能性があるので危険です。
でも基本的に道があるのでその道を辿れば無事にモーリタニアへ到着できます。
最後に、治安とは別かも知れませんがモーリタニアへ入国する際に仲介屋がお金を請求してくることがあるので注意してください。
日本語でJICAにいたんだと言う手口でアプローチしてきた輩がいました。
でもこう言う人間は最終的に10ドルの請求があるので、最初っから相手にしないほうがいいです。
でも、注意するのはそれくらいで後は全く問題なく自転車で縦断できた西サハラ地域でした。
まとめ
以前からずっと気になっていたアフリカの西サハラ地域を自転車で縦断できて感無量です。
日本の外務省HPではかなり危険な地域として取り扱ってますが、ちょっと大げさな気が。
治安は流動的なのでいつも同じとは思えませんが、西サハラ地域(モロッコ領内)の生活は非常に豊かでした。
そんじゃ、また。